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これからのビジネスマンが強化したい二つの力「共感力と想像力」

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仕事では見れないホッとした表情の柴田

週末はブログ更新と決めているのに、なかなか原稿が届かない。。。
きっと忘れているに違いないと思い、つついてみました。

「社長!ブログは?!」

「・・・うん!書くよ」

言葉が返ってくるのに一瞬間が。やっぱり忘れていたに違いない。。

しかし数時間後、原稿が到着しました。

忘れていて(と本人は認めませんが)何を書くかまったく考えていなかったにも関わらず、数時間でこれだけの文章を書いてしまうなんて、やはり柴田の文章力は本物。尊敬します。

書いたら書いたで今度は

「更新まだ???」

と催促が。笑
社長、今日は世間はお休みの日なんですよ。
と言っても聞く耳持たないでしょう。。。
昔「待てない大人は嫌い!」とお嬢さんに叱られたそうですが、柴田の待てない性分は生まれつきですから、直そうと試みても無駄なので諦めて更新する事とします。

仕事では見れないホッとした表情の柴田

仕事では見れないホッとした表情の柴田。撮影者はお嬢さん。なるほどです。

過去に忘れて来たこと、今取り戻したいこと、未来に繋げたいこと

共感と想像力について述べたい。

現代社会は実に多くの問題を抱えているが、その一つに「想像力の欠如」を挙げることが出来る。効果、効率、スピード等を追い求めてきた社会が置き忘れたモノ、凄まじい勢いで昇る太陽が影に追いやったモノを今一度見つめ直し統合することが必要だ。世界的ミリオンセラーとなった『第三の波』で著者アルビン・トフラーは、「第一の波」農耕社会、「第二の波」の産業社会が終焉し、「第三の波」情報化社会の到来を告げた。その後ピーター・ドラッカーが主張した「ナレッジ・ワーカー(知的労働者)」が礼賛された時期があったが、インターネットの急速な普及はそれらの仕事を瞬時に代行してしまい、労働市場に変革をもたらした。

脳機能面から言えば左脳偏重から右脳とのバランスが求められる時代ということか。左脳は一つの答えに集中し、右脳は統一的全体へと分散する。左脳はカテゴリーに、右脳は関連性に焦点を絞る。そして左脳は細部をとらえることが可能だが、全体像を俯瞰出来るのは右脳。「キツネは多くのことを知っているが、ハリネズミは大きなことを一つだけ知っている」という格言に準えれば、左脳はキツネであり、右脳はハリネズミということだろう(笑)。

日本においては1990年代から急速にIT環境が整備された。そのような社会環境においての思考バランスは圧倒的に左脳型思考>右脳型思考となった。社会を見渡すと右脳は付帯的な存在に追いやられ、すべてが左脳型思考偏重に覆われたかのように感じた。我々の思考と趣向は、複雑多様な事象を文脈・背景等読み込むことなく、すべて単一レベルの基本的要素に還元して説明する「還元主義」や、「1」か「2」の「二進法的思考」に囚われていたように思えてならない。情報化時代が置き忘れたモノは多々あるが、その一つに「右脳主導思考」も挙げられるのではないだろうか。左脳主導思考の特徴に連続的、逐語的、機能的、分析的があるとするならば、「同時性」「比喩的」「美的(デザイン)」「文脈的」「統合的」特徴が「右脳主導思考」の特徴と言える。デザイン世界観で言うならば「左脳的実用性」と「右脳的有意性」の違いかも知れない。また脳神経学の世界では、左脳が「秩序作成ならびに新たな情報をその秩序の枠組みに整理する」担当であり、右脳は「パラダイムシフト認識」担当となっているようだ。人間は常時“あるべき環境”の地図(メンタルマップ)を脳内に持っている。我々は絶えずメンタルマップと現在の置かれた環境の中で「自分」認識する日々を過ごしている。そして経験値・体験知は「~であるべき」「~のはず」呪縛を引き起こしているとも言える。だからマッピング出来なくなるとパニックに陥ってしまう。左脳にある「従来信じてきた枠組み」に現況を押し込めるのではなく、自分のいる場所は全く未知な場所という新たなパラダイムを受け入れる右脳型思考を取り入れたい!と僕は考える。

想像力の欠如による失敗談

僕は江の島近くに住んでいる。ある時顧問契約先企業の役員から「たまには湘南で柴田さんと呑みたい。」と要望があった。住んではいるものの、地元で呑むことが少なく、当然ながら馴染みの店などなかった。先ずは相模湾海の幸を提供するお店を厳選、次に「お土産」を考えた。海鮮以外に地元名産は何かあるだろうか!?藤沢駅の百貨店食品売り場に行き物色。その時閃いたのが1967年創業、湘南を代表する老舗レストラン「珊瑚礁」のカレーだ。七里ヶ浜の本店は目前に海が拡がり、外装・内装ともにハワイを彷彿させ、いつも行列が絶えない。その珊瑚礁の定番メニューがカレー。ということで珊瑚礁カレーのレトルトパックを土産に決定した。嬉々としながら支払を済ませ商品を受け取った瞬間、その「重さ」に愕然となった。取引先の方々は遠方からご足労いただき、会合終了後(当然ながらほろ酔い状態で)電車を乗り継ぎ長い家路につく。そのような皆さまに“重荷を背負わせる”土産物は、おもてなしの精神に欠ける。北海道釧路の地元新聞社にお邪魔した際“鮭をくわえた熊の置物”をお土産に頂戴したことがある。とても高価な置物であったことはわかっていたが、あの重さに困窮したことを思い出した。土産品に限らず人様に何かを差し上げる時は十分に考えたいものだ。贈り手の自己満足に陥ってはならない。場所、コンディション等タイミングを考慮し、あくまで受けての心理を注意深く洞察する想像力は備えていきたい。

ビジネスのさまざまな場面に見る想像力の欠如

会食場面等で先方からよく出る自慢話・体験談にも注意深く対応したい。それぞれの談話は話し手固有の極めて貴重な、そして稀有な内容として披露されるものだ。そのような場面で聞き手に求められることは静かに傾聴する姿勢に尽きる。すべての話が終わり幾つかの問いかけ、感想を述べることはささやかな礼儀かも知れない。しかし、自分にも似た体験があります!と語り始め、共有体験の同志・連帯感を醸成しようと努める行為は、必ずしも得策とは言えない。自慢話は第三者との絶対的区別化であり優越感の発露とも言える。唯一絶対的な話に追随されることを喜びと感じない発話者の心理を汲み取ることが大切だ。どこで誰に披露しても称賛されることに慣れている相手に対し、敢えて挑むならそれなりの覚悟が必要。古来、剣の達人達は見合い、剣先を通じ相手の器量を見極めようとしてきた。そこには凄まじい想像力が問われたに違いない。ビジネスの線上においても、相手の息遣い、表層面の言葉だけでなく文脈に想いを馳せ、相手の心理を読み込む努力を惜しまない。そのような鍛錬が想像力を向上させ、上質なコミュニケーションを促進し信頼関係を構築するものだと確信している。

共感と想像力のエッジを効かせたい。

ビジネスは市場があるから成り立つ。魚のいない池にエサを付けた針を垂らしても釣れるわけがない。大量生産・大量消費の時代は売り手の論理だけで市場は動いたかも知れない。しかし現代はマーケットインと言われて久しい。すなわち市場の決定力が高まったということに他ならない。売り手の論理と買い手の心理の溝を埋める努力は従来以上に高めていかなくてはならない。現代のビジネス環境を踏まえて上質な営業を展開し、顧客満足度を高めるためには幾つもの必要条件があると思うが、中でも共感と想像力向上はプライオリティが高いと考える。

サイモン・バロン・コーエン著書『共感する女脳、システム化する男脳』で「女性脳は共感力に、男性脳は理解力・システム構築力に優れている」と述べている。「男脳」は左脳主導型思考、「女脳」は右脳主導型思考によく似ている。ここで起こりやすい誤解を解消しておく。それは「共感」と「同情」は違うということ。同情とは他人を気の毒に思うこと。共感とは相手の状況に自分を置き換え、相手の視点で考え、相手の気持ちを直観的に感じることが出来る能力とも言える。また共感とは想像力が生み出す驚くべき行動であり、バーチャル・リアリティだ。認知神経科学の世界では、あくびの伝染は“原始的共感のメカニズム”と言われている。左脳主導型思考では、共感は極めて繊細な優しさの顕れ程度にしか考えられてこなかった。しかし、先述したナレッジ・ワーカーの資質は代替可能となって久しい。コンピューターが代替不可能な資質の一つが「共感力」。顧客迎合や組織内上位者を裸の王様にすることを薦めるつもりは毛頭ない。しかし、人間関係の機微をこれまで以上に深く理解することが求められる仕事は今後も生き続ける!と僕は信じて疑わない。共感と想像力の帯域幅を拡げる努力を怠らない!と肝に銘じる。(柴田明彦)

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今日のコラムに出てきたエピソードは柴田の著書『ビジネスで活かす電通「鬼十則」仕事に誇りと自分軸を持つ』に詳しく書いてあります。まだ読んでいない方はぜひどうぞ!

もう1冊ご紹介する本はリンダ・グラットン著「Lift Shift 100年時代の人生戦略」です。
「100歳になった自分が今の自分をみてどう思うか?」
という問いにビクッとした1冊です。

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