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キャリアデザインの作り方/2011年嘉悦大学入試問題に柴田明彦著書が起用されました

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柴田明彦著“ビジネスで活かす電通「鬼十則」仕事に誇りと自分軸を持つ”が2011年嘉悦大学の入試問題に起用されました。

入試問題中、著書の137ページの文章が使われています。ここは、鬼十則の第7条「計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる」の章で、バックキャスティング思考について書かれている部分です。バックキャスティング思考とは、柴田の言葉を借りるなら“ゴールからやるぺきことを決定する”考え方であり、キャリアデザインの様に今の自分から「なりたい自分」への道筋を作るのに有効な考え方です。

では、課題を題材に、柴田が著書の中で言わんとしている事を考えてみましょう。

 

試験問題書き起こし

以下の課題文は、柴田明彦著『ピジネスで活かす電通「鬼十則」の一部である。ここで著者は、キャリア形成の観点から「パックキャスティング思考」について述べている。課題文を読み、次の問いに答えなさい。

問1
この課題文の要約を作成しなさい。その際、①「なりたい自分」と「なれる自分」、②「パックキャスティング思考」、を中心にまとめなさい。字数は360字以上、400字以内とする。(配点50)

問2
前問の要約を踏まえ、著者が発想の転換の必要性を強調していることについて、あなたの意見とその理由を論述しなさい。字数は360字以上、400字以内とする。(配点50)

–以上2011年嘉悦大学入試問題より–

課題文“ビジネスに活かす電通「鬼十則」仕事に自分軸と誇りを持つ”p137より

自分自身の「キャリア・デザイン」「キャリア・ピジョン」を描くということは、「セルフ・プランディング」の形成でもあり、「アイデンティティ」の確立にもつながる。日々時間に追われるピジネスマンは「なりたい自分」を追い求めながら、「なれる自分」に落ち付かざるを得ないといった葛藤があるはずだ。いくつかのロールモデルを思い描きながらも、重圧に押し潰されそうになり、その時々の現実社会で折り合いをつけ、いったんは「なれる自分」に甘んじることもある。でもまたすぐに「なりたい自分」を目指して立ちあがる。そのような葛藤の連続ではないだろうか。

少なくとも筆者はその一人だった。苦しい修羅場や真価を問われるような体験を経て、そして「なりたい自分」に少しでも進化した時、ひと皮むけた感党を味わう。この感覚は人間の成長・進化においても重要なことだと思う。脱皮するごとに、視野が拡がり、仕事の幅が拡がり、レバートリーが増え、新たな技を獲得し、人間的な深みが備わっていくものだ。「なりたい自分」を追い求める原勁力には発想の転換も必要ではないかと思う。

箪者は「バックキャスティング思芳(Back casting)」をすすめたい。パックキャスティングとは、スウェーデンの環境NP0「ナチュラル・ステップ」創始者のカール・ヘンリク・ロベールが提唱する・将来から現在を扱り返る考え方だ。

環境間題という文脈では、将来の持続可能な社会を想定し、そこを起点として現在を振り返り、想定されるリスクを回避するために、現在の段階からどのような取り組みが必要かを考えて対策を講じる。従来経済見通しなどに使われてきた考え方は「フォアキャスティング」と呼ばれる。フォアキャスティングは過去の趨勢から将来予測を立てるもので、経済社会上の大きな構造変化や大変動か起きないという前提条件が伴う手法だ。いかにしてトレンドに対処するか、計量経済学的モデリングだ。

違いをたとえて言うならぱ“ゴールからやるぺきことを決定する”バックキャスティングと、“今これをやっていけばゴールはこうなるだろう”とするフォアキャスティングということになる。

トレンドの延長線でピジョンを描いていくと、現状追認になりがちだ。いきなり10年後、20年後の「なりたい自分」から、現在の白分に手紙が届く。そこには段階的な取り組みが明記されているといったイメージでパックキャスティングを捉えてみてはどうだろうか。

ーーここまでーー

アマゾンより

広告不況下でも強さを見せる電通。第4代社長・吉田秀雄が1951年に創った社訓が「鬼十則」だ。「仕事は自ら創るべき」「大きな仕事と取り組め」「摩擦を怖れるな」といった教えは、今も古びない。辣腕をふるった元電通マンが、ビジネスの現場で十則をどう実践してきたか、体験を踏まえて伝授する。

ビジネスで活かす電通「鬼十則」仕事に誇りと自分軸を持つ

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